定義
急性炎症は、感染や組織障害に対する短時間の血管・白血球反応である。血漿蛋白と主に好中球を局所へ送り、原因除去と修復開始を目的とする。
イメージ
現場周辺の道路を広げ、壁を通りやすくし、巡回中の白血球を減速・停止させ、現場の匂いを頼りに誘導する交通管制と考えるとよい。
仕組み
ヒスタミン、NOなどで細動脈が拡張し、血流増加による発赤・熱感が生じる。内皮収縮や傷害で透過性が高まり、蛋白に富む滲出液と浮腫が生じる。血流停滞で白血球は辺縁化し、内皮P/E-selectinと白血球シアリルLewis Xによってローリングする。TNF・IL-1は内皮ICAM-1・VCAM-1を増やし、ケモカインで活性化された白血球インテグリンが高親和性となって強固に接着する。PECAM-1などを介して血管外へ移動し、C5a、LTB4、細菌産物、ケモカインの濃度勾配へ走化する。到達後は貪食・脱顆粒・NET形成などで原因を排除する。
例
細菌感染初期には好中球が数時間以内に組織へ集まり、膿形成に関与する。その後、単球・マクロファージが増え、残骸除去と修復への切替を担う。