定義
急性期反応は、感染、炎症、組織障害に対してサイトカインが全身性の蛋白合成、体温、代謝、神経内分泌、血球動態を変える防御反応である。発熱は視床下部体温調節設定値がPGE₂により上昇し、産熱・保温行動が新設定値へ体温を上げる現象である。
イメージ
局所の火事を全身へ知らせ、肝、骨髄、筋、脳の資源配分を「緊急モード」に切り替える反応と考える。発熱では体温計が壊れたのではなく、目標温度そのものが上がる。
仕組み
マクロファージなどからIL-1β、TNF、IL-6が放出され、IL-6は肝でCRP、SAA、フィブリノゲン、ヘプシジンなどの正の急性期蛋白を増やし、アルブミンやトランスフェリンなどを相対的に低下させる。IL-1/TNFは血管内皮・脳周辺でCOX-2とPGE₂産生を促し、視索前野EP3受容体を介して設定値を上げる。皮膚血管収縮、悪寒、ふるえ、行動性保温で体温が上昇し、設定値が戻ると発汗・血管拡張が起こる。ヘプシジン上昇は鉄を隔離し、ESRはフィブリノゲン増加で亢進する。
例
細菌感染で悪寒戦慄が始まるとき、実測体温は上昇途中でも本人は寒く感じる。解熱時は設定値が下がり、発汗して熱を放散する。