定義
アロステリック調節は、活性部位以外への調節物質の結合で酵素活性が変化する現象である。律速段階は経路全体の流量制御へ大きく寄与する反応段階で、一般に不可逆性が高く調節を受ける。
イメージ
長い生産ラインの中で、全体速度を決めるゲートを一か所または数か所設けるイメージである。工場の在庫や電力状況がゲートへ直接伝わり、流量が変わる。
仕組み
アロステリック酵素は多量体であることが多く、調節物質が構造状態を変えて基質結合と触媒を協調的に変える。ATP、AMP、クエン酸、アセチルCoAなどは細胞のエネルギー・炭素状態を伝える。最終産物が上流の律速酵素を抑えるフィードバック阻害は、過剰合成と資源浪費を防ぐ。ホルモンはリン酸化・脱リン酸化や酵素発現量を変え、分単位から時間単位で経路流量を調節する。律速段階は絶対に一つではなく、条件により制御係数が複数反応へ分散するため、厳密には代謝制御解析の観点が必要である。
例
解糖系では高ATP・クエン酸がホスホフルクトキナーゼ1を抑え、AMPとフルクトース2,6-ビスリン酸が活性化するため、エネルギー需要と栄養状態に応じて流量が変わる。