定義
大脳基底核の直接路・間接路は、線条体、淡蒼球、視床下核、黒質を介して皮質–視床–皮質ループの利得を調節する回路である。直接路は選択した運動の視床脱抑制を、間接路は競合する運動の視床抑制増強を担う。
イメージ
視床へ常にかかっているブレーキを、必要な運動では一時的に緩め、不要な運動ではさらに強める選択装置と考える。ドパミンは「動いてよい」側へ回路全体を偏らせる。
仕組み
GPi/SNrはGABA作動性に視床を持続抑制する。直接路ではD1受容体を持つ線条体ニューロンがGPi/SNrを抑制し、視床が脱抑制され皮質運動活動が促進される。間接路ではD2ニューロンがGPeを抑え、視床下核へのGPe抑制が減るため、視床下核がGPi/SNrを興奮させ視床抑制を強める。黒質緻密部ドパミンはD1を興奮、D2を抑制し、両方とも運動促進方向に働く。ハイパー直接路は皮質から視床下核へ速く入力し、広範な停止信号を与える。
例
黒質ドパミンが減ると直接路促進が弱まり間接路抑制が外れ、視床へのブレーキが強くなって運動開始困難や動作緩慢が生じる。