定義
細胞外基質ECMは、細胞外に分泌されたコラーゲン、エラスチン、プロテオグリカン、接着性糖蛋白などの集合体である。基底膜は上皮、筋、脂肪、末梢神経や血管内皮の下にある特殊化ECMで、主にIV型コラーゲン、ラミニン、nidogen、ヘパラン硫酸プロテオグリカンからなる。
イメージ
ECMは組織のコンクリートと道路網、基底膜は床とフィルターを兼ねる薄いシートに似る。ただ支えるだけでなく、細胞へ「ここに留まる」「増える」「分化する」という信号も送る。
仕組み
線維性コラーゲンは引張強度、エラスチンは伸展・復元、プロテオグリカンは保水と圧縮抵抗を与える。fibronectinやlamininはintegrinを介して細胞骨格へ結合し、機械刺激と生存シグナルを伝える。基底膜は上皮極性を維持し、糸球体などではサイズ・電荷選択的濾過へ寄与する。マトリックスメタロプロテアーゼとその阻害因子が基質を再構築し、発生、創傷治癒、血管新生、腫瘍浸潤を制御する。
例
上皮傷害後に基底膜が保たれていれば、残存上皮がその足場へ沿って移動・増殖し、正常構築を再生しやすい。基底膜が広範に破壊されると、肉芽組織と瘢痕による修復が優位になる。