定義
バイオアベイラビリティFは、投与された薬物が未変化体として全身循環へ到達する割合である。初回通過効果は、経口薬が腸壁と肝臓を初めて通過する際の代謝・取り込みにより全身到達量が低下する現象である。
イメージ
口から入れた荷物のうち、検問所と配送センターを通過して中央倉庫へ届いた割合がFである。途中で分解・回収されるほどFは低くなる。
仕組み
静脈内投与ではF = 1である。血管外投与の絶対Fは、用量補正したAUCを静脈内投与と比較して求める。経口Fは吸収率Fa、腸管で逃れる割合Fg、肝初回通過を逃れる割合Fhの積として考えられる。溶解不良、腸管排出輸送、腸壁CYP、門脈から肝への取り込み・代謝がFを下げる。肝抽出率の高い薬では肝血流変化が初回通過とクリアランスへ影響し、低抽出薬では酵素活性・蛋白結合が重要となる。舌下や一部直腸投与は初回通過を部分的に回避する。
例
同じ薬でも経口投与量が静脈内投与量より多く必要な場合、吸収不完全や初回通過効果でFが低い可能性がある。肝血流低下で高抽出薬のFが上がることもある。