定義
脳血流自動調節は、平均動脈圧や脳灌流圧が変動しても、細動脈の収縮・拡張により脳血流を安定化する局所調節である。脳灌流圧CPPは概ねCPP = MAP − ICPで表される。
イメージ
水道の元圧が上下しても、蛇口が自動で開閉して一定の流量を保つ仕組みに相当する。ただし調節できる圧の範囲を外れると、流量は圧に従って増減する。
仕組み
灌流圧上昇では血管平滑筋の筋原性収縮が起こり、低下では拡張する。代謝性因子としてCO₂、H⁺、アデノシン、K⁺、NOなどが局所血流を増やし、神経活動に伴う機能性充血を形成する。慢性高血圧では自動調節曲線が高圧側へ移動し、急激な降圧で低灌流になり得る。重度脳損傷、虚血、高度高CO₂血症などでは自動調節が破綻し、脳血流が灌流圧依存となる。
例
頭蓋内圧が上昇するとMAPが同じでもCPPが低下する。代償性血管拡張で血流を保つが限界を超えると脳虚血が起こり、さらに血管拡張が頭蓋内容積を増やす悪循環となる。