定義
姉妹染色分体間接着と染色体分配は、S期に複製された二本の姉妹染色分体をコヒーシン複合体で保持し、各染色分体の動原体を反対側の紡錘体極へ結合させ、すべての染色体が正しく配向した後にコヒーシンを切断して分離する一連の過程である。紡錘体形成チェックポイントが誤った結合を監視し、染色体数の維持に寄与する。
イメージ
複製された二本の染色体を留め具で束ね、左右のロープへ一本ずつ接続する場面を考えるとよい。すべての束が左右へ適切に引かれていることを確認してから、留め具を一斉に切ることで、二本とも同じ側へ移る事故を防ぐ。
仕組み
コヒーシンはSMC1、SMC3、RAD21などからなる環状複合体で、DNA複製に伴って姉妹染色分体間の接着を確立する。分裂前期には染色体腕のコヒーシンが除去されるが、セントロメア周囲のコヒーシンはシュゴシン–PP2Aによって保護される。動原体はセントロメア上に形成され、微小管のプラス端と動的に結合する。未結合または十分な張力がない動原体では、MPS1、MAD、BUBタンパク質群が分裂期チェックポイント複合体を作り、APC/C–Cdc20を抑制する。すべての染色体が両極性結合を得ると抑制が解除され、APC/CがセキュリンとサイクリンBを分解する。遊離したセパラーゼがRAD21を切断し、姉妹染色分体が後期に分離する。オーロラBキナーゼは張力の乏しい誤結合を不安定化し、結合のやり直しを促す。
例
減数分裂Iでは姉妹動原体が同じ極へ向き、相同染色体間のコヒーシンだけが切断される一方、セントロメア周囲の接着は保護される。減数分裂IIでこの保護が解除され、姉妹染色分体が分離する。この順序が乱れると、染色体不分離や異数性につながる。