定義
補体活性化で生じる断片と終末複合体は、病原体の貪食促進、白血球遊走・活性化、血管反応、標的膜穿孔を担う。主要なエフェクターはC3b/iC3b、C3a・C5a、C5b–9である。
イメージ
病原体へ目印を付ける、応援を呼ぶ、膜へ穴を開ける、という三つの機能で覚えるとよい。補体は単なる破壊装置ではなく、認識と炎症を大きく増幅する。
仕組み
C3bとiC3bは微生物表面へ共有結合し、好中球・マクロファージの補体受容体で認識されて貪食を促す。C3aとC5aはアナフィラトキシンとして肥満細胞脱顆粒、血管透過性亢進、平滑筋反応を促し、特にC5aは強力な好中球走化・活性化因子である。C5bはC6〜C9を順に結合し、膜侵襲複合体MACを形成して膜障害を起こす。補体断片はB細胞応答や免疫複合体除去にも関与する。宿主組織ではCD55、CD59などの制御蛋白が自己膜への傷害を防ぐ。
例
C3bで被覆された細菌は、抗体が少ない状況でも食細胞に取り込まれやすくなる。終末補体欠損ではMACによる殺菌が重要な一部のグラム陰性菌に対する防御が低下しやすい。