定義
異形成は、細胞の大きさ・形・核の不均一、極性喪失、異常分裂、組織構築の乱れを示す変化で、特に上皮に用いられる。退形成は腫瘍細胞が正常組織への分化を失い、原始的形態を示す悪性度の高い所見である。
イメージ
異形成は整列していた隊列が乱れ、個々の形も不揃いになる段階、退形成は元の職種や組織の特徴をほとんど失う段階と考えるとよい。
仕組み
慢性刺激や遺伝子異常の蓄積で細胞周期・極性・分化制御が乱れると異形成が生じる。軽度では上皮下層に限局し、重度では全層へ広がる。基底膜を越えない全層異型は上皮内癌として扱われることがある。異形成は刺激除去で退縮する場合もあるが、高度になるほど浸潤癌への進展リスクが高い。退形成では高度多形性、核濃染、核細胞質比上昇、異常核分裂、多核巨細胞、構造形成喪失がみられ、腫瘍gradeの重要要素となる。
例
子宮頸部上皮では軽度から高度の異形成が段階的に評価され、基底膜を越えれば浸潤癌となる。未分化癌では原発組織の形態が乏しく、免疫染色などが必要になる。