定義
内分泌は、分泌細胞がホルモンを血中へ放出し、離れた標的細胞の受容体へ作用する伝達様式である。傍分泌は近隣細胞へ、自己分泌は分泌した細胞自身または同種細胞へ作用する。神経内分泌は神経細胞が血中へホルモンを分泌する特殊な内分泌である。
イメージ
館内放送が建物全体へ届くのが内分泌、隣室への声かけが傍分泌、自分のメモを自分で読み返すのが自己分泌に相当する。違いは物質名ではなく、主な到達経路と作用範囲にある。
仕組み
内分泌シグナルは血流で希釈されるため低濃度でも作用できる高親和性受容体と、分泌量・結合蛋白・代謝・排泄による全身的調節を受ける。傍分泌因子は細胞間質を短距離拡散し、分解や細胞外基質への結合によって作用範囲が限定される。自己分泌では分泌細胞自身の受容体が刺激され、増殖、分化、サイトカイン産生などの正または負の回路を形成する。同じ分子でも、血中へ入れば内分泌、局所で働けば傍分泌として機能し得る。
例
膵β細胞から血中へ分泌されたインスリンは全身臓器へ作用するため内分泌である。一方、血管内皮由来NOは近接する血管平滑筋へ拡散して弛緩させる傍分泌因子であり、活性化リンパ球が自らの増殖を促すサイトカインを分泌する現象は自己分泌に当たる。