定義
Fc受容体は免疫細胞表面で免疫グロブリンFc領域へ結合し、抗原認識を細胞効果機能へ変換する受容体群である。ADCCは抗体で被覆された標的へNK細胞などがFc受容体を介して結合し、標的細胞を殺傷する反応である。
イメージ
抗体が標的へ貼る「取扱指示ラベル」を、好中球、マクロファージ、NK細胞、肥満細胞がFc受容体で読み、食べる、壊す、顆粒を放出するなど異なる処理を行う。
仕組み
FcγRI、FcγRIIA、FcγRIIIAなど活性化受容体はITAMを介してSyk、Ca²⁺、細胞骨格を活性化し、貪食・脱顆粒・ADCCを誘導する。FcγRIIBはITIMを持つ抑制性受容体で、B細胞受容体や活性化Fc受容体の応答を抑える。NK細胞のCD16、FcγRIIIAはIgGで被覆された細胞へ結合し、perforin・granzymeを放出する。好酸球はIgEなどを介して大型寄生虫へ脱顆粒し、肥満細胞FcεRIは架橋で即時型反応を起こす。FcRnは細胞傷害ではなくIgG半減期維持と胎盤輸送を担う。
例
ウイルス感染細胞や腫瘍細胞表面抗原へIgGが結合すると、NK細胞CD16がFcを認識し、MHC非依存的に標的を殺傷する。