定義
表現促進は、同一家系で後続世代ほど発症年齢が早くなる、または症状が重くなる遺伝現象である。多くは生殖細胞形成時の不安定な反復配列伸長により説明される。
イメージ
DNA上の同じ短い文字列が世代ごとにコピー回数を増やし、一定の閾値を超えるほど遺伝子機能への影響が強くなるため、次世代で早く重く発症する。
仕組み
トリヌクレオチドなどの反復配列は複製・修復時にslippageを起こしやすく、配偶子形成で伸長することがある。反復数と発症年齢・重症度が相関する疾患では表現促進がみられる。伸長傾向は父系・母系で異なる場合があり、メチル化、RNA毒性、異常蛋白凝集など病態は遺伝子ごとに異なる。小規模家系では出生コホートや診断精度による見かけの表現促進もあり得る。
例
筋強直性ジストロフィーでは反復配列が世代で伸長し、次世代で若年発症・重症化することがある。母系伝達では先天型が問題となる。