定義
胚中心反応は、T細胞依存性抗原で活性化されたB細胞が二次リンパ濾胞内の暗調帯と明調帯を循環し、体細胞超変異、親和性に基づく選択、クラススイッチ、形質細胞・記憶B細胞への分化を行う過程である。暗調帯の中心芽細胞では増殖と免疫グロブリン可変領域変異が進み、明調帯の中心細胞では濾胞樹状細胞上の抗原とT細胞からの援助をめぐる選択が行われる。
イメージ
胚中心は、抗体設計を少しずつ変える改造工房と、その性能を確かめる試験場を往復する仕組みにたとえられる。B細胞は暗調帯で抗体遺伝子を変化させ、明調帯で抗原をどれだけ効率よく捕まえられるかを競う。合格した細胞だけが次の改造へ戻るか、抗体産生細胞や記憶細胞へ進む。
仕組み
T細胞依存性活性化後、B細胞はAIDを発現し、CXCL12が多い暗調帯で急速に増殖して免疫グロブリン可変領域へ体細胞超変異を導入する。明調帯へ移ったB細胞は、濾胞樹状細胞表面に免疫複合体として保持された抗原をB細胞受容体で取り込み、抗原ペプチドをMHCクラスII上に提示する。親和性の高いB細胞は少量の抗原でも効率よく取り込み、濾胞性ヘルパーT細胞からCD40L、IL-21、IL-4などの生存・増殖信号を得やすい。選択された細胞はMycを誘導して暗調帯へ戻り、さらに変異と選択を繰り返すか、BLIMP1を発現して形質細胞へ、または記憶B細胞へ分化する。低親和性または自己反応性の細胞はアポトーシスとなり、核片貪食マクロファージに除去される。クラススイッチもAID依存だが、DNA損傷の位置と修復結果は体細胞超変異と異なる。
例
ワクチン接種後に胚中心反応が数週間以上続くと、抗体親和性が上昇し、長寿命形質細胞と記憶B細胞が形成される。追加接種の時期は、抗原の残存とT細胞援助の状態を通じて、抗体応答の量だけでなく質にも影響し得る。