定義
Hardy–Weinberg平衡は、十分大きな集団、無作為交配、選択・変異・移住・遺伝的浮動がないという条件で、対立遺伝子頻度が世代間で一定となる原理である。二アレルならp + q = 1、遺伝子型頻度はp² + 2pq + q² = 1となる。
イメージ
遺伝子を混ぜるだけなら、材料の割合自体は変わらず、次世代の組合せ比率を確率から計算できるという基準線である。実集団のずれを見つける物差しとして使う。
仕組み
配偶子中のA頻度をp、a頻度をqとすると、無作為受精でAAはp²、Aaは2pq、aaはq²となる。稀な常染色体劣性疾患で発症頻度がq²ならqを平方根で推定し、保因者頻度を2pqで求められる。平衡からの逸脱は近親交配、集団構造、自然選択、移住、変異、遺伝的浮動、判定誤差などを示唆する。遺伝子型頻度が一世代で平衡化しても、対立遺伝子頻度が変わる要因があれば長期には変動する。X連鎖や多アレルでは式を拡張する。
例
常染色体劣性疾患頻度が1/10,000ならq≈0.01、p≈0.99、保因者頻度2pq≈0.0198で約2%と推定できる。