定義
Hedgehogシグナルは、Sonic hedgehogなどの分泌リガンドがPatched受容体へ結合し、SmoothenedとGli転写因子を介して細胞運命・組織パターンを制御する経路である。脊髄腹背軸、四肢前後軸、顔面・中枢神経の形成に重要で、哺乳類では一次線毛が信号処理の中心となる。
イメージ
PatchedをSmoothenedにかかったブレーキと考えると理解しやすい。Hedgehogがないとブレーキが効き、Gliは抑制型になる。Hedgehogが来るとブレーキが外れ、一次線毛という処理室でGliが活性型へ切り替わる。
仕組み
リガンド非存在下ではPatchedがSmoothenedの一次線毛集積を抑え、Gli2/3は部分分解され抑制型となる。HedgehogがPatchedへ結合するとPatchedが線毛から外れ、Smoothenedが集積・活性化される。SUFUに保持されていたGliが活性化され核へ移行し、標的遺伝子を誘導する。リガンド濃度と曝露時間によりGli活性の程度が変化し、異なる細胞運命が生じる。脂質修飾されたHedgehogの分泌・拡散、線毛内輸送、負のフィードバックが勾配を整える。
例
脊索・床板由来Shhは神経管腹側で運動ニューロンなどの運命を誘導する。四肢芽では極性化活性帯からのShh勾配が指の前後軸パターンに関与する。