定義
不死時間バイアスは観察研究で、曝露・治療の開始が追跡開始後に定義される際、その開始までイベントを起こさず生存しなければ曝露群へ入れない期間を不適切に扱うことで生じる選択・時間分類の偏りである。
イメージ
後から治療を受けた人を最初の日から治療群とすると、治療日まで生き延びた「絶対に死亡として数えられない時間」が治療群へ贈られ、治療が実際以上に有利に見える。
仕組み
追跡開始時点で未曝露だった人物が後に曝露群へ移る設計で、全追跡を最終曝露状態で固定分類すると、曝露前時間が曝露群へ誤配分される。その期間中に死亡すれば曝露群になれないため、曝露群に人工的な生存優位が生じる。対策はtime-dependent exposureを用いる、ランドマーク時点を事前設定する、標的試験を模倣して適格性・割付・追跡開始を揃えるなどである。ランドマーク法は早期イベント除外と対象集団変更を伴う。
例
移植を受けた患者を登録時から移植群とすると、登録から移植日まで生存できた期間が移植群へ計上される。移植前死亡は非移植群へ偏り、移植効果が過大に見える。