定義
膜容量は、脂質二重層を誘電体、細胞内外の導電性溶液を電極とするコンデンサとしての細胞膜の性質である。C = Q/Vで定義され、単位面積当たりの比膜容量は概ね一定だが総容量は膜面積に比例する。
イメージ
膜は電荷が直接通り抜けにくい薄い仕切りで、両側に正負の電荷をためられる。電流を流してもまず充電に使われるため、膜電位は瞬時ではなく徐々に変化する。
仕組み
膜電位を変えるには膜容量へ電荷Qを蓄える必要があり、容量性電流はIC = C dV/dtで表される。膜容量Cと膜抵抗Rの積は膜時定数τm = RmCmを形成し、入力電流に対する電位応答速度を決める。髄鞘は有効膜厚を増やして単位長さ当たりの容量を低下させ、軸索内部電流が膜の充電に消費されにくくなるため、次の絞輪を速く脱分極させる。細胞が大きく膜面積が増えると総容量も増え、同じ電流での電位変化は遅くなる。
例
脱髄すると軸索膜の有効容量が増え、漏れ抵抗も低下する。局所電流が膜充電と漏れへ失われ、隣のRanvier絞輪を閾値まで脱分極できず伝導遅延や伝導ブロックが起こり得る。