定義
膜の長さ定数λは、局所的な膜電位変化がケーブル状構造を受動的に伝わり、初期振幅の約37%へ減衰する距離である。軸索内抵抗が低く膜抵抗が高いほどλは大きい。
イメージ
穴の空いたホースへ圧をかけると、穴が少なく内腔が太いほど遠くまで圧が届く。神経線維でも膜から電流が漏れにくく、内部を流れやすいほど電位変化が遠方へ届く。
仕組み
ケーブル理論ではλは概ね√(rm/ri)に比例し、rmは単位長さ当たり膜抵抗、riは軸索内抵抗である。軸索径が大きいとriが低下しλが増える。髄鞘化は膜抵抗を上げ、局所電流の漏れを減らしてλを大きくする。局所電位は活動電位と異なり伝播中に減衰するが、隣接膜を閾値まで脱分極すればそこで新たな活動電位が再生される。髄鞘化軸索では絞輪間を電気緊張性に伝わり、Ranvier絞輪で再生される。
例
太い有髄線維では長さ定数が大きく膜容量が小さいため、局所電流が遠くへ速く届く。これが絞輪間隔を広く保ちながら高速な跳躍伝導を可能にする。