定義
筋の力–速度関係は、活性化された筋が発揮する力と筋長変化速度の関係である。求心性短縮では負荷が増えるほどクロスブリッジ滑走速度が低下し、等尺性で速度はゼロになる。遠心性伸張では外力に抵抗しながら筋が伸ばされ、等尺性を超える力を発揮できる。
イメージ
軽い荷物は速く持ち上げられるが、重い荷物ほどゆっくりになる。一方、持ち上げられない重さをゆっくり下ろすときは、上げるとき以上の力に耐えられる。
仕組み
Hillの関係では求心性領域の力と短縮速度は双曲線状に反比例する。負荷が小さいと多くのクロスブリッジが素早く解離・再結合でき最大短縮速度へ近づくが、負荷が大きいと結合状態が長くなり速度が低下する。遠心性収縮では強制伸張により結合クロスブリッジとtitinなどの受動構造が張力を担い、力は等尺性を上回るが一定範囲で飽和する。ATP消費はクロスブリッジ回転速度に関連するため、遠心性は高張力の割に代謝コストが低い。
例
階段を上る大腿四頭筋は求心性に短縮し、下りるときは膝屈曲を制動する遠心性収縮を行う。重い負荷ほど上げる速度は遅くなる。