定義
ペントースリン酸経路は、酸化的段階でNADPHを、非酸化的段階でリボース5リン酸や解糖系中間体を作る細胞質代謝経路である。ATPを直接産生しない。
イメージ
グルコースを発電ではなく、還元力と核酸材料へ振り分ける副線と考える。必要に応じて炭素骨格を組み替え、解糖系へ戻すこともできる。
仕組み
律速酵素G6PDがグルコース6リン酸を酸化し、6-ホスホグルコン酸脱水素酵素までにNADPHとCO2を生じる。NADPHは還元型グルタチオン維持、脂肪酸・コレステロール合成、シトクロムP450反応、食細胞NADPHオキシダーゼなどに使われる。非酸化的段階ではトランスケトラーゼとトランスアルドラーゼが糖リン酸を組み替え、リボース5リン酸、フルクトース6リン酸、グリセルアルデヒド3リン酸を相互変換する。赤血球はミトコンドリアを持たず、酸化ストレス防御用NADPHを主にこの経路へ依存する。
例
赤血球ではNADPHがグルタチオンを還元状態に保ち、過酸化物からHbと膜を守る。急速増殖細胞ではリボース5リン酸がヌクレオチド合成へ使われる。