定義
ペルオキシソームは、極長鎖脂肪酸や分岐鎖脂肪酸の酸化、胆汁酸中間体処理、エーテルリン脂質であるプラスマローゲン合成、過酸化水素分解を担う単膜小器官である。独自DNAを持たず、核で合成されたタンパク質をPTSシグナルとperoxinを用いて取り込む。
イメージ
ミトコンドリアへそのまま入れにくい大きな脂肪酸を、扱いやすい長さへ前処理する作業場にたとえられる。同時に酸化反応で生じる過酸化水素をカタラーゼで処理する安全設備も備える。
仕組み
極長鎖アシルCoAはABCD輸送体などでペルオキシソームへ入り、acyl-CoA oxidaseから始まるβ酸化で短鎖化される。最初の電子は直接O₂へ渡されH₂O₂を生じるため、この段階ではATP合成に直接共役しない。生成した中鎖アシル基はミトコンドリアへ渡され、完全酸化される。プラスマローゲン合成の初期反応はペルオキシソームで行われ、神経・心筋膜に重要である。タンパク質輸送異常では小器官形成そのものが障害される。
例
ペルオキシソーム形成障害では極長鎖脂肪酸蓄積、プラスマローゲン低下、神経・肝・副腎などの障害が起こり得る。単一酵素・輸送体異常では特定脂質の蓄積パターンが異なる。