定義
圧利尿・圧ナトリウム利尿は、腎動脈圧または腎灌流圧が上昇すると尿量と尿中Na⁺排泄が増える関係である。摂取量と排泄量が一致する圧が長期的な動脈圧を規定し、腎機能曲線が右方移動すると高い血圧でなければNa⁺平衡を保てない。
イメージ
水道の圧が高くなるほど安全弁から塩水を多く捨て、循環容量を減らして圧を戻す仕組みに似る。腎が排泄を開始する圧設定が高くなると、血圧も高い位置で安定する。
仕組み
腎灌流圧上昇は髄質血流と間質静水圧を増やし、近位尿細管Na⁺再吸収を抑え、レニン–アンジオテンシン系と交感神経を低下させる。GFR変化だけでなく尿細管再吸収低下が重要である。Na⁺排泄増加は細胞外液量、静脈還流、心拍出量を減らし、血圧を下げる。腎実質障害、RAA系亢進、交感神経亢進、Na⁺再吸収増加では圧–Na排泄曲線が右方または傾き低下し、正常Na摂取を排泄するため高血圧が必要となる。
例
高食塩摂取に対し正常腎では小さな血圧上昇でNa⁺排泄を増やす。塩感受性高血圧では曲線が変化し、同じ排泄量を得るため血圧が大きく上がる。