定義
有病割合は、ある集団で特定時点または期間に疾病を有する人数を集団人数で割った割合である。累積罹患割合は一定期間に新たに発症した人数を開始時のリスク集団で割り、罹患率は新規発症数を観察人時間で割る。
イメージ
有病割合は集団を一枚の写真で撮り「今何人いるか」を見る指標、罹患は動画で追い「新しく何人加わったか」を見る指標である。治癒や死亡が遅い病気は、発症が少なくても写真には多く写る。
仕組み
有病割合は新規発症の流入と、治癒・死亡・移動による流出の双方で決まる。定常状態かつ比較的まれな疾病では、おおまかに有病割合 ≈ 罹患率 × 平均罹病期間と考えられる。累積罹患割合は一定期間の個人リスクとして0〜1で表し、罹患率は人年などを分母とする速度で上限を持たない。対象集団、観察期間、分母にリスクのない人を含めるかが解釈を左右する。
例
慢性疾患の治療で生存期間が延びると、新規発症率が変わらなくても有病割合は上昇し得る。逆に短期間で治癒する感染症は罹患率が高くても、ある一時点の有病割合は低いことがある。