定義
一次止血は、損傷部位の血管収縮と血小板反応によって血小板血栓を形成し、出血を素早く減らす止血段階である。形成された血小板血栓は、二次止血で生じるフィブリンによって安定化される。
イメージ
破れた配管をまず小さな栓で塞ぐ応急処置に相当する。血小板が損傷部位へ集まって穴をふさぎ、その後フィブリンという網で栓を補強する。
仕組み
内皮損傷でコラーゲンとvWFが露出すると、血小板GPIbがvWFを介して粘着する。粘着した血小板は形態変化し、ADP、セロトニン、Ca2+を放出し、トロンボキサンA2を産生して周囲血小板を活性化する。活性化によりGPIIb/IIIaの親和性が高まり、フィブリノゲンが血小板間を架橋して凝集する。正常内皮はNO、プロスタサイクリン、ADP分解酵素などで血小板活性化を抑える。一次止血は高ずり応力下の微小血管損傷で特に重要で、障害では粘膜出血や点状出血が目立ちやすい。
例
小さな切創では血管収縮後、血小板が数秒以内に損傷部位へ粘着して血小板血栓を作る。血小板数低下やvWF機能障害では鼻出血、歯肉出血、月経過多などが起こりやすい。