定義
タンパク質の細胞内局在化は、アミノ酸配列中のシグナルペプチド、核移行シグナル、ミトコンドリア移行配列、ペルオキシソーム標的化シグナルなどを認識し、タンパク質を適切な細胞内区画へ輸送する過程である。局在はタンパク質機能の一部であり、誤配送は機能喪失だけでなく毒性獲得を招く。
イメージ
タンパク質に付いた住所ラベルを配送センターが読み取る仕組みと考える。ラベルがなければ多くのタンパク質は細胞質に残るが、特定の宛先コードがあれば翻訳中または翻訳後に専用ゲートへ送られる。
仕組み
分泌・膜タンパク質ではN末端シグナル配列をSRPが認識し、翻訳を一時停止してリボソームを小胞体膜SRP受容体とSec61 transloconへ誘導する。翻訳再開と同時に新生鎖が小胞体内腔または膜へ挿入される。核タンパク質はimportinが核移行シグナルを認識し、核膜孔を通過してRan-GTP勾配で方向性を得る。ミトコンドリアタンパク質はTOM/TIM複合体、ペルオキシソームタンパク質はPEX受容体で輸送される。保持・回収シグナルも局在維持に重要である。
例
分泌ホルモン前駆体は小胞体へ共翻訳的に移行し、糖鎖修飾と折り畳みを受ける。核内受容体はリガンド依存性に核移行シグナルが露出する場合がある。局在シグナル変異では酵素が存在しても基質のある区画へ届かず病態を生じ得る。