定義
副甲状腺ホルモンPTHと活性型ビタミンDは、骨、腎、腸に作用してカルシウムとリン酸の恒常性を保つ。PTHは血中イオン化Ca2+低下で分泌され、Ca2+を上げる一方、腎リン再吸収を抑えてリン排泄を増やす。
イメージ
血中Ca2+を一定に保つため、腎が排泄量を調整し、腸が吸収し、骨が大きな貯蔵庫として出し入れする。PTHは緊急調整役、活性型ビタミンDは吸収力を整える役と考えるとよい。
仕組み
副甲状腺主細胞のCa感知受容体はイオン化Ca2+低下を感知してPTH分泌を促す。PTHは腎遠位部でCa再吸収を増やし、近位尿細管でNa–リン共輸送体を減らしてリン排泄を促進し、1α水酸化酵素を活性化してカルシトリオール産生を増やす。カルシトリオールは腸管のCa・リン吸収を高める。骨ではPTHが骨芽細胞系のRANKL発現を介して破骨細胞形成を促し、持続的高値では骨吸収が優位になる。FGF23は腎リン排泄を増やし、活性型ビタミンD産生を抑えるため、リン恒常性の理解に重要である。
例
低Ca血症ではPTHが上昇し、腎でCa保持、リン排泄、活性型ビタミンD産生が進む。慢性腎機能低下ではリン排泄低下と活性型ビタミンD低下がPTH上昇を招きやすい。