定義
ピリミジンヌクレオチド合成は、カルバモイルリン酸とアスパラギン酸から環を形成し、オロト酸をPRPPへ結合してUMPを作る経路である。DNA用dTMPはdUMPからチミジル酸合成酵素で作られ、5,10-メチレンTHFとジヒドロ葉酸還元酵素による葉酸再生を必要とする。
イメージ
プリンが足場の上で環を組み立てるのに対し、ピリミジンは環を先に完成させてからリボースへ装着する。dTMP工場だけは葉酸から一炭素部品を受け取る専用工程を持つ。
仕組み
細胞質カルバモイルリン酸合成酵素IIがグルタミン、CO₂、ATPからカルバモイルリン酸を作り、アスパラギン酸トランスカルバモイラーゼなどを経てオロト酸を形成する。オロト酸はPRPPと結合しOMPを経てUMPとなり、UTP、CTPへ変換される。リボヌクレオチド還元酵素がデオキシ体を作る。チミジル酸合成酵素はdUMPへメチル基を移しdTMPを作り、THFはDHFへ酸化される。DHFRがNADPHでTHFを再生するため、この回路は葉酸代謝と密接に連結する。
例
DNA複製の盛んな細胞ではdTMP需要が高く、チミジル酸合成酵素やDHFRの阻害はDNA合成を強く抑える。UMP合成障害ではオロト酸蓄積とピリミジン不足が生じる。