定義
受容体占有率は、全受容体のうち薬物が結合している割合である。1対1の可逆結合が平衡にある単純モデルでは、薬物濃度がKdに等しいと50%の受容体が占有される。
イメージ
座席数に対して何席が薬物で埋まっているかを示す指標である。薬物濃度を上げると占有率は増えるが、満席へ近づくほど増加幅は小さくなる。
仕組み
反応D + R ⇄ DRの解離定数はKd = [D][R]/[DR]で、Kdが低いほど平衡上結合しやすい。全受容体Rtot = [R] + [DR]から占有率[DR]/Rtot = [D]/(Kd+[D])が得られる。濃度がKdの9倍なら占有率は90%となる。受容体占有率と効果は一致する場合もあるが、予備受容体、シグナル増幅、部分作動薬、受容体脱感作があると同じ占有率でも効果が異なる。競合薬は見かけの占有関係を変え、標的部位の自由薬物濃度が重要である。
例
ある薬のKdが10 nmol/Lなら、自由薬物濃度10 nmol/Lで約50%、90 nmol/Lで約90%の受容体が占有される。最大効果が50%占有で得られるなら予備受容体が存在する。