定義
関連痛は、痛みの発生源と異なる場所に知覚される痛みである。典型的には内臓求心性線維と体性求心性線維が同じ脊髄後角ニューロンへ収束し、中枢が慣れた体性領域由来の入力として誤局在することで生じる。
イメージ
複数の部屋の警報線が同じ表示灯へつながり、普段よく鳴る部屋の火事だと誤認するようなもの。脳は皮膚・筋からの信号に慣れているため、内臓信号を対応する皮膚領域へ投影しやすい。
仕組み
内臓求心性入力は局在が粗く、複数分節へ入り、体性入力と後角で収束する。収束投射説では二次ニューロンの活動を脳が体性領域の痛みとして解釈する。関連領域は内臓の発生学的位置と求心線維が入る脊髄分節に対応し、臓器が移動しても分節関係が残ることがある。中枢感作や自律神経反応が痛み範囲を拡大する場合もある。内臓求心路と体性求心路の収束様式は分節ごとに異なり、典型的な関連領域を作る。
例
横隔膜近傍の刺激がC3〜C5由来の横隔神経求心路を介し、同じ分節の体性領域である肩周辺の痛みとして知覚されることがある。