定義
Ca²⁺・リン酸・Mg²⁺の腎性調節は、糸球体濾過後に近位尿細管、Henle上行脚、遠位尿細管で分画再吸収を変え、ミネラル恒常性を保つ機構である。各イオンは主な再吸収部位、経細胞・傍細胞経路、ホルモン応答が異なる。
イメージ
三種類のミネラルを同じ管で処理しているが、それぞれ専用の回収地点と調節弁があると考える。骨、腸、腎が連絡し、必要量と血中濃度に応じて回収率を変える。
仕組み
Ca²⁺は近位尿細管と太いHenle上行脚で主に傍細胞性、遠位尿細管でTRPV5を介し経細胞性に再吸収され、PTHが遠位再吸収を促す。リン酸は近位尿細管Na–リン酸共輸送体で再吸収され、PTHとFGF23が輸送体を内在化させリン酸尿を増やす。Mg²⁺は太い上行脚でROMKが作る管腔内正電位とclaudinを介して主に傍細胞性に、遠位尿細管でTRPM6を介して最終調節される。CaSR活性化は太い上行脚のNaCl再吸収・正電位を抑え、Ca²⁺・Mg²⁺排泄を増やす。活性型ビタミンDは腸吸収と腎・骨応答を連結する。
例
PTH上昇では遠位Ca²⁺再吸収が増える一方、近位リン酸再吸収が低下するため、血清Caを保ちつつリン酸上昇を避ける方向に働く。