定義
呼吸調節は、脳幹呼吸中枢が中枢・末梢化学受容器、肺・胸壁受容器、大脳皮質入力を統合し、横隔膜や呼吸筋への運動出力を変える過程である。
英語・別名
central chemoreceptor、peripheral chemoreceptor、呼吸中枢
イメージ
自動運転装置が血液ガスを監視し、必要に応じて呼吸の深さと速さを変える仕組みである。意識的に息を止めても、化学刺激が強まると自動制御が優勢になる。
仕組み
延髄ネットワークが基本リズムを作り、橋が呼吸相の切替を調整する。中枢化学受容器はCO₂が血液脳関門を通過して髄液H⁺を増やす変化を主に感知する。頸動脈小体と大動脈小体の末梢化学受容器はPaO₂低下、H⁺、PaCO₂上昇へ反応し、とくにPaO₂が約60 mmHg未満で強く刺激される。慢性高CO₂では中枢応答が適応し、腎性HCO₃⁻保持が髄液pHを補正する。
例
高地でPaO₂が低下すると頸動脈小体が刺激され、過換気が起こる。PaCO₂低下によるアルカローシスが初期には換気を抑えるが、腎性HCO₃⁻排泄で順応する。