定義
真核生物のmRNAプロセシングは、一次転写産物pre-mRNAを成熟mRNAへ変換する過程である。主要な処理は5'キャップ付加、スプライシング、3'切断とポリA付加である。
イメージ
撮影した長い素材から不要部分を切り、必要な場面をつなぎ、先頭と末尾に保護・配送用の印を付けて完成版を作る編集工程に相当する。
仕組み
5'末端には転写早期に7-メチルグアノシンキャップが付加され、分解防止、核外輸送、翻訳開始に使われる。スプライソソームのsnRNPが5'スプライス部位、分岐点A、3'部位を認識し、ラリアット構造を形成してイントロンを除去しエクソンを連結する。3'末端はAAUAAAシグナル下流で切断され、ポリAポリメラーゼがpoly(A)尾部を付加する。選択的スプライシングはエクソン選択を変え、一つの遺伝子から異なる蛋白アイソフォームを作る。編集、代替ポリA部位、mRNA品質管理も発現を調節する。異常転写産物は核内監視やナンセンス介在分解で除去される。
例
同じ遺伝子でも組織ごとに異なるエクソン組合せを選ぶことで、機能や局在の異なる蛋白が作られる。スプライス部位変異は正常蛋白量を大きく低下させ得る。