定義
ストア作動性Ca²⁺流入は、小胞体内Ca²⁺濃度が低下したときに小胞体膜蛋白STIM1/2がこれを感知し、形質膜ORAIチャネルを活性化してCa²⁺を流入させる仕組みである。貯蔵補充だけでなく、転写、免疫細胞活性化、分泌、増殖に必要な持続性Ca²⁺信号を作る。
イメージ
内部タンクの水位計が下がると、外部配管の給水弁を開く自動補給装置に相当する。IP₃受容体などで小胞体Ca²⁺を使った後、STIMが不足を検知し、ORAIを通じて補給する。
仕組み
小胞体内Ca²⁺が十分なとき、STIMのEF-handはCa²⁺を結合し分散している。貯蔵が減るとCa²⁺が外れ、STIMが多量体化して小胞体–形質膜接触部位へ移動する。STIMの細胞質領域がORAI1へ結合するとCRACチャネルが開き、強いCa²⁺選択性を持つ流入が生じる。流入Ca²⁺はcalcineurin–NFATなどを活性化し、SERCAによって小胞体へ再充填される。局所Ca²⁺依存性不活性化が過剰流入を抑える。
例
T細胞受容体刺激ではPLCγ–IP₃により小胞体Ca²⁺が放出され、その後SOCEが持続してNFAT依存性サイトカイン遺伝子発現を支える。ORAI1やSTIM1の機能異常では免疫不全や筋症が生じ得る。