定義
スーパー抗原は、抗原提示細胞のMHCクラスII分子外側とT細胞受容体β鎖可変部、TCR Vβへ同時に結合し、抗原特異性に依存せず多数のT細胞を活性化する微生物タンパク質である。通常抗原よりはるかに高い割合のT細胞を刺激する。
イメージ
通常は鍵穴に合う一つの鍵だけがT細胞を動かすが、スーパー抗原は受容体とMHCの外側を強制的に結束バンドでつなぎ、多数のT細胞スイッチを一斉に入れる。
仕組み
通常抗原は細胞内処理後にペプチド結合溝へ提示され、対応する少数のTCRクローンを活性化する。スーパー抗原は処理をほぼ必要とせず、MHC IIと特定Vβファミリーを架橋し、数%〜20%程度のT細胞を同時活性化し得る。T細胞からIL-2、IFN-γ、マクロファージからTNF、IL-1などが大量放出され、発熱、血管透過性亢進、血管拡張、ショックへ進む。持続後にはT細胞anergyや削除が起こることもある。黄色ブドウ球菌や化膿レンサ球菌の一部毒素が代表である。
例
毒素性ショックでは局所感染でも循環毒素が広範なT細胞・マクロファージを活性化し、高熱、発疹、低血圧、多臓器障害を起こし得る。