定義
シナプス可塑性は、シナプス前後の活動、神経調節物質、発達・損傷などに応じ、伝達強度が短時間または長時間変化する現象の総称である。促通、抑圧、増強、長期増強、長期抑圧などを含む。
イメージ
神経細胞同士の接続は固定配線ではなく、よく使う経路は信号が通りやすくなり、使い方によっては弱くなる可変式の接点である。変化の持続時間と仕組みに複数の階層がある。
仕組み
短期可塑性はミリ秒〜分の範囲で、シナプス前終末の残留Ca²⁺による促通、放出可能小胞の枯渇による抑圧などで生じる。長期可塑性では受容体リン酸化・膜挿入、遺伝子発現、蛋白合成、スパイン形態変化、シナプス新生・除去が関与する。Hebb型可塑性は入力と出力の時間的相関を利用し、恒常性可塑性は回路全体の過剰興奮・低活動を補正する。可塑性は興奮性シナプスだけでなく抑制性シナプスにも起こる。
例
反復刺激後に同じ入力でより大きな興奮性シナプス後電位が生じれば、伝達効率が増強したと考えられる。短期促通なら刺激停止後すぐ消え、長期増強なら長く持続する。