定義
経肺圧はPL = Palv − P_plで表され、肺胞を胸腔から引き離して肺を膨張させる圧差である。呼吸系全体の圧は肺の弾性負荷と胸壁の弾性負荷の和で決まり、両者の圧–容積関係が安静呼気終末容積と換気仕事を規定する。
イメージ
肺は縮もうとするゴム風船、胸壁は低い容積では外へ開こうとするばねとして向かい合う。二つの力が釣り合う位置が安静呼気終末である。
仕組み
安静時、肺胞内圧は大気圧に近いが胸腔内圧は陰圧のため経肺圧は陽性となる。吸気筋収縮で胸腔内圧がさらに低下すると経肺圧が増え、肺容積が増える。肺コンプライアンスと胸壁コンプライアンスは直列に働き、1/CRS = 1/CL + 1/C_CWで表される。FRCでは肺の内向き収縮力と胸壁の外向き力が等しい。高肺気量では胸壁も内向きとなり、低肺気量では小気道閉鎖が起こりやすい。肥満、腹圧、胸郭変形は胸壁側の圧–容積関係を変える。
例
肺線維症では肺コンプライアンスが低下し、同じ換気量を得るため大きな経肺圧が必要になる。肥満では胸壁・腹部負荷によりFRCが低下する。