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急性硬膜下血腫は、頭部外傷により架橋静脈などが破裂し、硬膜とくも膜の間に血液が貯留する病態である。脳挫傷を伴うことが多く、受傷直後からの重篤な持続性意識障害を呈する。CTで三日月型の高吸収域を示すのが特徴であり、予後は不良であることが多い。
受傷直後からの持続的な意識障害(昏睡)
激しい頭痛、嘔吐
片麻痺(テント切痕ヘルニアによる大脳脚圧迫)、患側の瞳孔散大(動眼神経圧迫)
※高齢者では脳萎縮があり頭蓋内にスペースの余裕があるため、血腫が大きくても初期症状が軽いことがある。
初期評価
重篤な頭部外傷後の持続的な意識障害、および片麻痺や瞳孔異常などの局所神経症状から疑う。
検査
頭部CT検査(非造影)で、頭蓋骨内板に沿う『三日月型』の高吸収域を確認する。正中構造の偏位(midline shift)や、基底槽の消失(脳ヘルニアのサイン)を評価する。直下の脳実質に点状出血(脳挫傷)を伴うことが多い。
治療方針
血腫量が少なく意識障害が軽度な場合は保存的に経過観察することもあるが、原則として重症例は『緊急手術』の適応となる。
『開頭血腫除去術』を行い、出血源を止血する。脳挫傷に伴う脳腫脹(浮腫)が強く、血腫を除去しても頭蓋内圧が下がらない場合は、頭蓋骨を大きく外して減圧する『外減圧術』を併用する。迅速に手術を行っても、原発性の脳損傷(脳挫傷)があるため予後不良となることが多い。
病態
頭部外傷(特に回転加速度を伴う外傷)により、脳表の架橋静脈や脳表血管が破綻し、硬膜下腔に急速に血液が貯留する。直下の大脳皮質に広範な脳挫傷を伴うことが大部分であり、強い脳浮腫を合併する。
試験・臨床での重要ポイント
画像所見と意識状態の推移が『硬膜外血腫』との最大の鑑別ポイント。頭部CTで『三日月型(脳表に沿って広くダラリと広がる)』の高吸収域を認める。解剖学的に『骨縫合を越えて広がる』のが特徴。
受傷直後から意識障害が持続し(意識清明期がないことが多い)、急激に脳ヘルニアへと進行する。
覚え方・コツ
「硬膜『下』血腫は、脳の表面がグチャグチャ(脳挫傷)で、血が『三日月型』に溜まる!受傷直後からずっと意識がない重症パターン。血が溜まるだけでなく脳自体がダメージを受けているから、急いで血を抜いても後遺症が残ったり、予後が悪かったりすることが多い!」
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脳動静脈奇形(AVM)は、脳の動脈と静脈が正常な毛細血管網を介さずに、ナイダス(nidus)と呼ばれる異常な血管の塊を介して直接つながっている先天性の血管奇形である。若年者の脳出血や、てんかん発作の重要な原因となる。
アミロイドアンギオパチー(CAA)は、大脳皮質および軟膜の小〜中血管壁にβアミロイドタンパクが沈着し、血管が脆弱になる疾患である。高齢者の「皮質下出血(脳葉出血)」の主要な原因であり、アルツハイマー型認知症に高率に合併する。
もやもや病は、内頸動脈の終末部が進行性に狭窄・閉塞し、それを代償するために脳底辺部に細い異常血管網(もやもや血管)が形成される原因不明の疾患である。小児期には過呼吸を契機とする脳虚血発作、成人期にはもやもや血管の破綻による脳出血で発症する。
脳出血は、脳実質内の細い血管が破綻して出血する疾患。高血圧を原因とする高血圧性脳出血が大部分を占め、被殻、視床、小脳、橋などで生じる。出血部位に応じた局所神経症状(片麻痺や眼球運動障害)が急激に出現する。