カンピロバクター腸炎は、主にC. jejuniやC. coliの感染による腸炎である。加熱不十分な鶏肉などが感染源となり、腹痛、下痢、発熱を生じる。食事歴と潜伏期間を含めて評価する。
最終更新日: 2026年10月27日
カンピロバクター腸炎は、主にC. jejuniやC. coliの感染による腸炎である。加熱不十分な鶏肉などが感染源となり、腹痛、下痢、発熱を生じる。食事歴と潜伏期間を含めて評価する。
ニワトリなどの動物が保菌し、加熱不十分な肉、汚染された水、調理器具を介した二次汚染などから経口感染する。少ない菌量でも感染が成立しうる。直前の一食だけを尋ねず、数日前の食事や同じ食事をした人の発症も確認する。
腸粘膜の炎症により腹痛や下痢を生じる。感染後に免疫を介した合併症を起こす場合もあるが、すべての患者に起こるわけではない。
一般に摂取後1〜7日程度で、発熱、腹痛、下痢、悪心などが現れる。血便を認めることもある。多くは自然に改善するが、乳幼児、高齢者、免疫機能が低下した人などでは重症化に注意する。強い腹痛では虫垂炎など非感染性の病態も鑑別する。
症状、食事歴、集団発生の有無、便の培養や核酸検査などを状況に応じて用いる。食事歴だけで原因菌を確定しない。検体採取の時期と抗菌薬使用も検出に影響する。
血便では腸管出血性大腸菌、他の細菌性腸炎、虚血性腸炎、炎症性腸疾患なども考える。脱水と腎機能、全身状態を確認し、検査で病原体名を得ることだけを目的にしない。
補液と電解質管理などが基本となる。抗菌薬は重症度や宿主の危険などに応じて適応を判断し、すべての下痢に一律に用いない。薬剤を選ぶ場合は感受性や地域の耐性状況を考慮する。
下痢の後、数週間で手足のしびれや脱力などが現れた場合は、ギラン・バレー症候群などを評価する必要がある。食後の腸炎が治ったことと、その後の新しい神経症状を無関係と決めつけない。
肉の中心まで十分加熱し、生肉用と加熱後の食品に使う器具を分け、手洗いと調理環境の衛生を保つ。鶏肉を食べたという情報は有用だが、同じ曝露で全員が発症するとは限らない。問診では日付、加熱状態、同席者の症状まで具体化し、原因の推定と確定を分けて記録する。
志賀毒素を産生する大腸菌による感染症で、強い腹痛や血便を生じ、溶血性尿毒症症候群(HUS)を合併する場合がある。下痢の程度だけで全身の危険を判断しない。
CDIは、毒素を産生するClostridioides difficileによって下痢や大腸炎を生じる感染症である。菌や毒素関連遺伝子が検出されることと、症状を伴う感染症であることを区別する。
クラミジア感染症は、クラミジア・トラコマティスによる、日本で最も報告数の多い性感染症(STI)である。特に女性では「無症状」であることが多く、放置すると骨盤内炎症性疾患(PID)や不妊症、異所性妊娠の原因となるため極めて重要。
COVID-19は、SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)による急性呼吸器疾患。無症状から重症のARDS(急性呼吸窮迫症候群)まで多彩な経過をたどる。飛沫・エアロゾル感染が主体であり、ワクチンの普及と抗ウイルス薬の開発により致命率は低下したが、依然として高齢者や基礎疾患保有者では重症化リスクが高い。
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