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薬剤性肺障害は、医薬品の副作用として引き起こされる肺疾患の総称であり、多くは「薬剤性間質性肺炎」の形態をとる。原因薬剤の同定と速やかな中止が治療の第一歩となる。
発熱。
乾性咳嗽(痰を伴わない空咳)、労作時呼吸困難。
※症状の進行は、急性(数日)、亜急性、慢性(数ヶ月)と原因薬剤により様々。
問診(最重要):数週間〜数ヶ月以内に開始した薬剤、サプリメント等の詳細な聴取。
血液検査:好酸球増多(アレルギー性の場合)、『KL-6』『SP-D』などの間質性肺炎マーカー上昇。
リンパ球刺激試験(DLST):原因被疑薬に対するT細胞の反応性をみる。
胸部画像(HRCT):両側びまん性のすりガラス影、浸潤影、網状影。
気管支肺胞洗浄(BAL):リンパ球分画の上昇(アレルギー性)、または好酸球の上昇、好中球の上昇など多彩。
原因被疑薬の即時中止(最優先かつ必須)。
薬物療法:症状が重篤な場合、または原因薬中止だけで改善しない場合は、『副腎皮質ステロイド』の全身投与(重症例ではパルス療法)を行う。
病態
抗がん剤、抗リウマチ薬、抗菌薬、漢方薬などが原因となる。機序として、薬剤の「直接的な細胞毒性(用量依存性)」と、「アレルギー性・免疫学的機序(用量非依存性)」に大別される。
試験・臨床での重要ポイント
原因として有名な薬剤が国試で頻出:『ブレオマイシン(抗がん剤:肺線維症)』、『ゲフィチニブ(EGFR阻害薬:急性間質性肺炎で有名)』、『メトトレキサート(MTX:抗リウマチ薬)』、『小柴胡湯(漢方薬:インターフェロンとの併用で劇症化するため禁忌)』、『アミオダロン(抗不整脈薬)』。
新しく薬を飲み始めて数日〜数ヶ月後に「空咳(乾性咳嗽)」と「息切れ」が出たら必ず疑う。検査では間質性肺炎のマーカーである『KL-6』『SP-D』の上昇を確認し、リンパ球刺激試験(DLST)で原因を特定する。
覚え方・コツ
「薬剤性肺障害は『薬の副作用で肺が硬くなる(間質性肺炎)』病気!ガンやリウマチの薬、不整脈の薬(アミオダロン)、漢方(小柴胡湯)を飲んでいる人に空咳が出たらコレ。治療の第一は、とにかく『疑わしい薬をやめる(被疑薬中止)』こと!ひどい時はステロイドで肺の火事(炎症)を消し止めろ!」
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肺胞出血症候群は、肺胞内の毛細血管が破壊され、広範な肺胞内出血をきたす病態の総称。「喀血」「進行性の貧血」「胸部X線でのびまん性浸潤影」の三徴を呈し、ANCA関連血管炎やGoodpasture症候群などの自己免疫疾患が主な原因となる。
過換気症候群は、精神的・心理的ストレスを背景に発作的な過呼吸状態となり、血液中の二酸化炭素(CO2)が過剰に排出されることで、呼吸性アルカローシスおよび様々な身体症状をきたす病態である。
びまん性汎細気管支炎(DPB)は、呼吸細気管支(気道と肺胞の移行部)を中心に慢性炎症をきたす、日本を中心とした東アジアに特異的な疾患。副鼻腔炎(蓄膿症)を高率に合併し、マクロライド系抗菌薬の少量長期投与が劇的に奏効する。
肺腺癌は、原発性肺癌の中で最も頻度が高く(約60%)、非喫煙者や女性にも多く発症する。肺の末梢(肺野)に発生しやすく、EGFR変異などのドライバー遺伝子変異が高率に見つかるため、分子標的治療が予後を劇的に改善している。