ホジキンリンパ腫は、リンパ節から発生する悪性リンパ腫の一種で、日本における悪性リンパ腫全体の約10%未満を占める。特徴的な「Reed-Sternberg(リード・シュテルンベルク)細胞」などを認め、隣接するリンパ節へ連続性に進展する。化学療法(ABVD療法など)が著効し、予後は比較的良好である。
最終更新日: 2026年5月31日
ホジキンリンパ腫は、リンパ節から発生する悪性リンパ腫の一種で、日本における悪性リンパ腫全体の約10%未満を占める。特徴的な「Reed-Sternberg(リード・シュテルンベルク)細胞」などを認め、隣接するリンパ節へ連続性に進展する。化学療法(ABVD療法など)が著効し、予後は比較的良好である。
無痛性のリンパ節腫脹(頸部、鎖骨上窩に多い。弾性硬で可動性あり)。
B症状(発熱、盗汗、体重減少)。
Pel-Ebstein(ペル・エプスタイン)熱:数日間の高熱と無熱期を繰り返す。
アルコール飲酒時のリンパ節疼痛、皮膚の掻痒感。
リンパ節生検(確定診断に必須):『Reed-Sternberg細胞』『Hodgkin細胞』の証明。CD15(+)、CD30(+)。
病期診断(Ann Arbor分類):PET-CT等を用いて病変の広がり(横隔膜の上下、リンパ節外への浸潤など)を評価する。
血液検査:可溶性IL-2レセプター(sIL-2R)の上昇、LDH上昇、好酸球増多など。
限局期(I, II期):化学療法(ABVD療法) + 病変部への放射線照射。
進行期(III, IV期):ABVD療法(ドキソルビシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、ダカルバジン)単独、または近年はブレンツキシマブ ベドチン(抗CD30抗体)やニボルマブ等の分子標的薬を組み合わせて行う。
病態
B細胞由来の腫瘍だが、腫瘍細胞自体(RS細胞、Hodgkin細胞)は少数であり、周囲に正常なリンパ球や好酸球、好中球などの炎症細胞が多数集簇(反応性増殖)しているのが特徴。
試験・臨床での重要ポイント
『連続性のリンパ節進展』と『節外病変が少ない』のが、非ホジキンリンパ腫(NHL)との決定的な違い。
病理組織所見で、2つの核がフクロウの目のように見える『Reed-Sternberg細胞(Owl's eye:フクロウの目)』が画像問題の絶対的キーワード。細胞表面マーカーは『CD15陽性、CD30陽性』。
発熱(38度以上)、盗汗(ひどい寝汗)、体重減少(半年で10%以上)の3つを『B症状』と呼び、予後不良因子となる。
若年者(20代)と高齢者の「二峰性」の年齢分布を示す(日本では高齢者ピークが主体)。
覚え方・コツ
「ホジキンは『フクロウの目(RS細胞)をした、お行儀のよいリンパ腫』!首のリンパ節から隣へ隣へと順番に(連続性に)広がっていく。胃や腸(節外)にはあまり飛ばない。B症状(発熱・寝汗・体重減少)が出たら要注意。治療は『ABVD療法』で、抗がん剤がバッチリ効いて治ることが多い!」
白血球減少症は、末梢血の白血球数が基準値(通常4000/μL未満)を下回る状態。臨床的に最も問題となるのは、細菌感染の防御を担う「好中球」の減少(好中球数1500/μL未満)であり、500/μL未満になると「無顆粒球症」と呼ばれ、致死的な感染症のリスクとなる。
非ホジキンリンパ腫は、ホジキンリンパ腫以外の全ての悪性リンパ腫の総称であり、日本のリンパ腫の90%以上を占める。B細胞性、T/NK細胞性に大別され、節外病変(胃、腸、甲状腺など)が多く、非連続性に飛び石のように転移する特徴がある。
慢性骨髄性白血病は、造血幹細胞の染色体異常(フィラデルフィア染色体)によって生じる骨髄増殖性腫瘍。異常なチロシンキナーゼ(BCR-ABL)が作られ、白血球(特に顆粒球系)が自律性に過剰増殖する。チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の登場により予後が劇的に改善した。
慢性リンパ性白血病は、形態的に成熟した小型のBリンパ球が異常増殖し、末梢血や骨髄、リンパ節に蓄積する低悪性度の血液腫瘍。欧米の白血病では最多だが、日本人には極めて稀である。進行が非常に緩徐であり、無症状の場合は治療を行わず経過観察される。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。