CRPと感染症の考え方|高値・低値・時間差をどう読むか
CRPは炎症の補助指標です。感染の原因、部位、重症度を一つの数値で決めない読み方を整理します。
CRPが答える問いを決める
CRPは炎症に反応して主に肝臓で作られる急性期蛋白です。感染症のほか、組織傷害、手術、自己免疫疾患などでも上昇します。測定値が教えてくれるのは炎症反応の一面であり、原因菌や感染部位そのものではありません。
発熱患者を見たときは、まず全身状態、呼吸、循環、意識、局所症状を確認します。その情報から立てた仮説を、CRP、血算、培養、画像などで検討します。「CRPを測ってから診断を考える」と、検査が病歴や診察の代わりになってしまいます。
高いほど細菌とは限らない
強い炎症反応は細菌感染でも見られますが、非感染性疾患や一部のウイルス感染でも高値となり得ます。細菌とウイルスを完全に分ける共通のCRP境界値はありません。抗菌薬の適応は、想定する疾患、重症度、微生物学的情報を含めて判断します。
CRPだけを理由に広域抗菌薬を開始したり、数値が下がるまで漫然と続けたりしないことが、適正使用の学習につながります。反対に、CRPが低いことだけを理由に必要な抗菌薬を遅らせるのも危険です。