運動学の勉強法|PT・OT国家試験で関節運動・歩行・MMTを点に変える覚え方

リハ学生向けに運動学の勉強法を解説。関節運動、筋作用、歩行分析、MMT、バイオメカニクス、共同運動パターンを国試で点に変える整理法を紹介します。

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理由は単純です。運動学は、解剖学と臨床をつなぐ科目だからです。筋肉の名前を知っていても、その筋がどの関節でどの動作を起こすのかが分からなければ、評価にも治療にもつながりません。歩行周期を暗記していても、どの相でどの筋が働くのかが分からなければ、実地問題で迷います。
厚生労働省の出題基準でも、運動学は「人体の構造と機能及び心身の発達」に含まれる基礎科目です。つまり、国試では毎年のように問われる中核領域です。
運動学が苦手な学生は、次のような勉強をしています。
関節可動域を数字だけで覚える
筋作用を表で暗記する
歩行周期を順番だけで覚える
てこ・重心・モーメントを数式として避ける
MMTを手技だけで覚える
これでは、選択肢が少し変わるだけで崩れます。
運動学は、数字を覚える科目ではなく、身体の動きを説明する科目です。
運動学は、次の4つの箱に分けて整理すると分かりやすくなります。
1. 関節運動
屈曲・伸展・外転・内転・回旋・掌屈・背屈など
2. 筋作用
主動作筋・拮抗筋・共同筋・固定筋
3. 動作分析
立ち上がり・歩行・階段・リーチ・更衣など
4. 力学
重心・支持基底面・モーメント・てこ・床反力国試では、この4つが混ざって出ます。だから、別々に暗記するのではなく、同じ動作でつなげる必要があります。
関節運動を覚えるときは、屈曲・伸展という言葉だけで覚えないでください。見るべきなのは、どの軸の周りに動いているかです。
たとえば肩関節外転なら、前後軸まわりの運動です。股関節内外旋なら、垂直軸まわりの運動です。前腕回内・回外は、橈骨と尺骨の関係を理解しないと混ざります。
軸で覚えると、選択肢の引っかけに強くなります。
筋作用を丸暗記すると忘れます。
動作の中で覚えると残ります。
たとえば立ち上がりでは、股関節伸展、膝関節伸展、足関節底屈だけでなく、体幹前傾、重心移動、支持基底面、床反力が関わります。ここに大殿筋、大腿四頭筋、下腿三頭筋、前脛骨筋などを配置すると、運動学が実地問題で使える知識になります。
歩行周期は、単に初期接地、荷重応答期、立脚中期、立脚終期、前遊脚期、遊脚初期、遊脚中期、遊脚終期を覚えるだけでは足りません。
各相で見るべきなのは、目的です。
相 | 目的 |
|---|---|
初期接地 | 荷重を受ける準備 |
荷重応答期 | 衝撃吸収と安定 |
立脚中期 | 単脚支持で身体を前へ運ぶ |
立脚終期 | 推進力を作る |
前遊脚期 | 遊脚への移行 |
遊脚期 | 足部をクリアランスして次の接地へ |
目的で覚えると、異常歩行の問題が読みやすくなります。
たとえばTrendelenburg歩行は中殿筋、鶏歩は足関節背屈、分回し歩行は遊脚期のクリアランス、反張膝は膝関節制御というように、歩行の相と機能で整理できます。
MMTは国試頻出ですが、手順暗記だけでは点になりません。
大切なのは、なぜその肢位で測るのかを考えることです。
重力に抗する肢位か
代償動作が出やすいか
固定する部位はどこか
主動作筋は何か
神経支配は何か
その筋力低下でADLに何が起きるか
MMTは解剖学の勉強法とセットで勉強すると伸びます。
中枢神経系の問題では、共同運動パターンが出ます。Brunnstromの回復段階や上肢・下肢の屈筋共同運動・伸筋共同運動は、文字で覚えるより、実際の姿勢として覚えたほうが定着します。
上肢なら、肩甲帯、肩、肘、前腕、手関節、手指を一つずつ分ける。下肢なら、股関節、膝、足関節、足趾を分ける。
「肩は?肘は?前腕は?」と自問できる形にしておくと、国試で選択肢を切りやすくなります。
関節可動域
筋作用
MMT
歩行周期
異常歩行
姿勢反射
バランス
てこ
重心と支持基底面
関節モーメント
共同運動
運動学習
この中で特に優先したいのは、歩行、MMT、関節運動、筋作用です。ここは実地問題でも絡みやすいです。
運動学は、読むだけでは伸びません。必ず身体で確認してください。
教科書で定義を確認する
自分の身体で動かす
どの筋が働くか考える
関連する過去問を解く
間違えた選択肢を図にする
たとえば「肩外転」を勉強するなら、自分で肩を外転し、三角筋と棘上筋を確認し、肩甲上腕リズムを確認し、肩関節疾患やMMTの問題を解きます。
運動学は、PT・OT国家試験の得点源です。
ただし、丸暗記では伸びません。
関節、筋、動作、力学を1つの流れとして説明できるようにする。これが運動学を点に変える最短ルートです。
過去問への変換は、過去問の使い方(何周が最適?)も参考にしてください。
PT・OT国家試験は、過去問を何周したかだけでは決まりません。
本当に差がつくのは、「なぜその答えになるのか」を説明できる状態まで戻せるかです。
Medulavaでは、ソクラテスで解剖・生理・運動学・病態のつながりを対話しながら確認できます。わからない論点をそのまま放置せず、理解の穴を早めに埋めたい人は、学習の補助として使ってみてください。
・厚生労働省|第61回理学療法士国家試験及び第61回作業療法士国家試験の合格発表について
・厚生労働省|令和6年版理学療法士作業療法士国家試験出題基準について
・厚生労働省|令和6年版理学療法士作業療法士国家試験出題基準 全体版PDF
・Trumble E, Lodge J, Mandrusiak A, Forbes R. Systematic review of distributed practice and retrieval practice in health professions education.
・Sheehy R, et al. Medical student use of practice questions in their studies. BMC Medical Education, 2024.
・厚生労働省|健康づくりのための睡眠ガイド2023
・Medulava|医療系学生向け学習プラットフォーム
・Medulava|ソクラテス
・Medulava|使い方
Medulava の学習コンテンツとして、理解しやすさと再現性を意識して執筆しています。
この記事で理解した内容を、そのまま次の学習アクションへつなげられます。
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