定義
フルクトース代謝は、主に肝臓でフルクトキナーゼとアルドラーゼBを用い、フルクトース1リン酸から三炭糖リン酸へ変換する経路である。ガラクトース代謝は、ガラクトキナーゼ、ガラクトース1リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、UDP-ガラクトース4-エピメラーゼを用いて、グルコース1リン酸とUDP糖へ変換するLeloir経路である。両者は最終的に中心的な糖代謝へ合流するが、入口酵素と蓄積しやすい中間体が異なる。
イメージ
グルコースとは別の支線から、解糖系や糖新生の本線へ入ると考えるとよい。フルクトースは解糖系の主要調節点より下流へ入りやすく、ガラクトースはUDP糖を介してグルコース1リン酸へ変換される。入口が詰まると、それぞれ特有の中間体が蓄積する。
仕組み
フルクトースはフルクトキナーゼによりフルクトース1リン酸となり、アルドラーゼBによってジヒドロキシアセトンリン酸とグリセルアルデヒドへ分解される。グリセルアルデヒドは三炭糖キナーゼによりグリセルアルデヒド3リン酸となるため、ホスホフルクトキナーゼ1より下流へ流入する。ガラクトースはガラクトキナーゼでガラクトース1リン酸となり、ガラクトース1リン酸ウリジルトランスフェラーゼがUDP-グルコースとの交換反応によってグルコース1リン酸とUDP-ガラクトースを作る。エピメラーゼはUDP-ガラクトースをUDP-グルコースへ戻し、糖鎖合成にも供給する。中間体によるリン酸の捕捉や、ガラクチトールなど還元産物の蓄積が障害機序となる。
例
乳糖は消化されるとグルコースとガラクトースへ分かれるため、乳児期にはガラクトース処理が重要である。大量のフルクトースが肝臓へ流入すると、三炭糖リン酸から脂肪酸・トリグリセリド合成へ向かう基質が増え得る。酵素欠損では摂取後に特定中間体が蓄積し、肝臓、眼、神経系などへ影響する。