定義
運動単位は、1個のα運動ニューロンと、それが支配するすべての骨格筋線維からなる。随意収縮では一般に、低閾値で小さな運動単位から高閾値で大きな運動単位へ順に活動へ加わる。この順序性をサイズの原理といい、動員される運動単位の数と発火頻度の双方が発揮筋力を決める。
イメージ
照明の明るさを調節する場面に例えられる。弱い力では少数の小さな電灯だけを点け、より強い力が必要になると大きな電灯も順番に加える。さらに、点灯中の電灯をより速い間隔で明滅させることが、発火頻度の上昇に相当する。
仕組み
低閾値の運動ニューロンは入力抵抗が高く、同じシナプス入力でも発火閾値へ達しやすいため、主に疲労しにくい筋線維を支配する小さな運動単位から動員される。収縮強度が増すと、より大きく速い筋線維を支配する運動単位が加わる。動員後は発火頻度が上昇し、単収縮の時間的加重から強縮へ近づくことで張力が増す。持続収縮では複数の運動単位が交替して活動し、局所疲労を抑える。急速な運動や特殊な課題では動員順序が一部変化することもある。
例
軽く物をつまむときは低閾値の運動単位が中心となる。重い物を持ち上げるときは高閾値の運動単位が追加され、すでに活動している運動単位の発火頻度も上昇する。筋電図では収縮強度の増加に伴って活動電位の数と密度が増える。