急性細気管支炎は、2歳未満の乳幼児に好発する下気道感染症であり、RSウイルス感染が主な原因である。細気管支の炎症による狭窄から、喘息様の呼気性喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼー)と多呼吸、陥没呼吸などの強い呼吸困難をきたす。
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初期:鼻汁、発熱、軽度の咳嗽(上気道炎症状)。
進行時:増悪する咳嗽、呼気性喘鳴(wheezes)。
呼吸困難のサイン:多呼吸(頻呼吸)、陥没呼吸、鼻翼呼吸、哺乳不良(息苦しくてミルクが飲めない)、チアノーゼ。
臨床診断:乳幼児の喘鳴と努力様呼吸から診断。
迅速検査:鼻腔拭い液によるRSウイルス迅速抗原検査(またはhMPV迅速検査)。
画像診断:胸部X線で肺の過膨張(横隔膜の平坦化、透過性亢進)、無気肺や浸潤影の混在(斑状影)。
支持療法(基本):軽症であれば外来経過観察。哺乳不良やSpO2低下があれば入院し、加湿酸素投与、輸液(脱水補正)、鼻汁吸引を行う。
薬物療法:気管支拡張薬(β2刺激薬)の吸入を試みるが、効果は限定的。ステロイドや抗菌薬は原則として推奨されない。
予防:早産児や先天性心疾患などのハイリスク児には、RSウイルスに対するモノクローナル抗体(パリビズマブ)を流行期に予防投与する。
病態
末梢の細気管支粘膜がウイルス感染により浮腫、分泌物過多、細胞の脱落を起こし、細い気道が閉塞する。乳幼児は気道が狭いため、わずかな浮腫でも深刻な気道狭窄(エアトラッピング)を生じる。
試験・臨床での重要ポイント
対象は『2歳未満の乳幼児(特に生後6ヶ月前後)』、原因は『RSウイルス(冬場に流行)』が国試の絶対的キーワード。症状として『呼気性喘鳴(喘息様)』と、『多呼吸・鼻翼呼吸・陥没呼吸(肋骨の間がペコペコ凹む)』という努力様呼吸のサインを見逃さないことが重要。
治療に特効薬はなく、気管支拡張薬の吸入も喘息ほど劇的な効果はないため、酸素投与や輸液などの『支持療法』が中心となる。
覚え方・コツ
「細気管支炎は『赤ちゃんの喘息もどき(RSウイルス)』!空気の通り道の末端がパンパンに腫れて詰まる。赤ちゃんが『ゼーゼー』言いながら、肋骨の間をペコペコへこませて必死に息をしている(陥没呼吸)のを見たら超危険サイン!特効薬はないから、苦しければ酸素を吸わせて、脱水にならないように点滴で支えろ!」
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TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
新生児低血糖は、生後早期の新生児において血糖値が異常に低下した状態。脳のエネルギー源が枯渇するため、放置すると不可逆的な中枢神経障害(発達遅滞や脳性麻痺)を残す。母体糖尿病やFGR、早産児がハイリスクとなる。
大動脈縮窄症(CoA)は、大動脈の一部(多くは動脈管索付近)が先天的に狭くなっている疾患である。狭窄部より上(腕・頭)は高血圧となり、下(下肢)は血流低下をきたす「上下肢の血圧差」が最大の特徴。Turner症候群に高率に合併する。
プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。