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急性副腎不全(副腎クリーゼ)は、生命維持に必要な副腎皮質ホルモンが急激に枯渇し、カテコラミン不応性のショックや意識障害をきたす致死的な内分泌救急疾患である。ステロイドの急な自己中断や感染症を契機に発症し、CBTや医師国家試験ではヒドロコルチゾンの即時投与が頻出の超重要疾患である。
ショック(著明な血圧低下、頻脈)
意識障害、無気力
激しい腹痛、悪心・嘔吐
発熱
低血糖症状(冷汗、痙攣)
初期評価
原因不明のショックや腹痛、発熱を呈する患者において、過去のステロイド内服歴やその中断歴があればこの疾患を強く疑う。
検査
血液検査で低Na血症、高K血症、低血糖、好酸球増多を確認する。血中コルチゾール値の低下を確認するが、結果を待たずに治療を開始する。
鑑別
鑑別でよく出るのは敗血症性ショック(発熱とショックを伴うが電解質異常のパターンが異なる)や、急性腹症(消化管穿孔など、開腹手術は致命的となるため要注意)である。
初期対応
疑った時点で検査結果を待たずに、直ちにヒドロコルチゾン(ステロイド)の大量静注と、生理食塩水およびブドウ糖液の大量輸液を行う。
根本治療
ショックから離脱した後は、感染症などの誘因(ストレス)を治療する。その後はステロイドを維持量へと漸減し、シックデイルール(ストレス時に内服量を増やす指導)の教育を行う。
病態
コルチゾールの枯渇により、カテコラミンの血管収縮に対する許容作用が失われ、昇圧薬に反応しないショックに陥る。アルドステロン欠乏により低Na血症と高K血症も生じる。
原因
長期間のステロイド内服治療の突然の自己中断(医原性)が最多である。慢性副腎不全患者が重症感染症や手術などの強いストレスを受けた際にも発症する。
分類
原発性(副腎皮質自体の破壊)と続発性(下垂体・視床下部の異常や長期ステロイド投与による抑制)に分類される。
試験での重要ポイント
「ステロイド内服中の患者が胃腸炎になりショック状態となった」という病歴は頻出。検査所見での「低Na血症、高K血症、低血糖、好酸球増加」が確定の鍵となる。また、確定診断のための検査結果を待たずに、直ちにヒドロコルチゾンを投与することが最も重要である。
覚え方・コツ
「クリーゼは、ステロイド切れのショック。Na抜け、K貯まり、血糖どん底。水(大量輸液)とヒドロコルチゾンを迷わず打て!」
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中枢性尿崩症は、視床下部・下垂体後葉の障害により、抗利尿ホルモン(ADH:バソプレシン)の合成・分泌が低下し、腎臓での水分再吸収ができなくなることで多尿と多飲をきたす疾患である。
甲状腺乳頭癌は、甲状腺悪性腫瘍の大部分(約90%)を占める癌。進行が極めて緩徐で、10年生存率が90%を超えるなど予後は良好だが、若年女性にも発症しやすく、頸部リンパ節転移を高率にきたす。細胞診での「すりガラス状核」が確定診断の鍵となる。
下垂体腺腫は、下垂体前葉細胞から発生する良性腫瘍。ホルモンを過剰分泌する「機能性腺腫」と、分泌しない「非機能性腺腫」がある。機能性の中で最も頻度が高いのがプロラクチン産生腫瘍(プロラクチノーマ)であり、無月経・乳汁漏出症候群をきたす。
ビタミンDの欠乏により、腸管からのカルシウム(Ca)とリン(P)の吸収が低下し、骨の石灰化(ミネラル沈着)が障害される疾患。成長軟骨線(骨端線)が閉鎖する前の小児期に発症するものを「くる病」、閉鎖後の成人期に発症するものを「骨軟化症」と呼ぶ。