最終更新日: 2026年4月22日
乳児期から左右交互に片麻痺発作を繰り返す希少な神経疾患。かつては原因不明とされたが、現在はATP1A3遺伝子の変異が主な原因であることが判明している。
反復・交代性の片麻痺、あるいは四肢麻痺
異常眼球運動(眼振など)、ジストニア発作
自律神経症状(顔面の蒼白・紅潮など)
精神運動発達遅滞、てんかん発作の合併
初期評価
乳児期発症の交代性片麻痺と、睡眠による症状消失の病歴から疑う。
検査
MRIや脳波に特異的な異常はない。確定診断はATP1A3遺伝子などの変異解析による。
治療
発作の予防としてカルシウム拮抗薬である『フルナリジン』の内服が有効とされ、第一選択薬となっている。発作時には早期に入眠させる(睡眠導入薬などを用いる)ことが症状軽減に繋がる。
病態
神経細胞のナトリウム・カリウムポンプを構成するATP1A3遺伝子の新生突然変異により、神経の興奮性が異常をきたす。
試験・臨床での重要ポイント
「乳児期」に発症し、「右半身が麻痺したかと思えば、数日後には左半身が麻痺する」といった『左右が入れ替わる片麻痺(弛緩性)』が最大の特徴。入浴、感情の高ぶり、温度変化などの『ストレスで誘発』され、『睡眠をとると麻痺が一時的に消失(または軽減)する』という極めて特異なエピソードが診断の決め手となる。進行性の精神運動発達遅滞を伴う。
TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
新生児低血糖は、生後早期の新生児において血糖値が異常に低下した状態。脳のエネルギー源が枯渇するため、放置すると不可逆的な中枢神経障害(発達遅滞や脳性麻痺)を残す。母体糖尿病やFGR、早産児がハイリスクとなる。
大動脈縮窄症(CoA)は、大動脈の一部(多くは動脈管索付近)が先天的に狭くなっている疾患である。狭窄部より上(腕・頭)は高血圧となり、下(下肢)は血流低下をきたす「上下肢の血圧差」が最大の特徴。Turner症候群に高率に合併する。
プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。