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自己炎症性症候群は、自己抗体などを伴わず、インフラマソームなどの「自然免疫系」の遺伝子変異により過剰な炎症が周期的に繰り返される疾患群である。代表的な家族性地中海熱(FMF)のほか、長期間の発熱と重症ざ瘡様皮疹をきたすPAANDなどが近年注目されている。
自己炎症性疾患に共通の症状:乳幼児〜小児期から繰り返す周期的な発熱、関節炎、皮疹、漿膜炎(腹痛・胸痛など)。
PAANDの特徴的症状:長期間(数週間)続く発熱、著明な好中球性皮膚症(重症ざ瘡、化膿性汗腺炎、壊疽性膿皮症様の皮疹)、関節痛、筋肉痛。
初期評価:感染症が否定されるにもかかわらず、周期的または持続的な発熱と高い炎症反応(CRPやSAAの著増)を繰り返す小児〜若年者で疑う。自己抗体は陰性。
確定診断:遺伝子パネル検査等による原因遺伝子(PAANDの場合はMEFV遺伝子の特異的変異)の同定。
治療方針
疾患や病型により異なる。自己炎症性疾患の代表であるFMFにはコルヒチンが著効するが、PAANDにはコルヒチンの効果が乏しいことが多い。難治性の自己炎症性疾患に対しては、炎症性サイトカインを直接ブロックする『生物学的製剤(抗IL-1抗体製剤であるカナキヌマブや、抗TNF-α抗体など)』が有効である。
病態
膠原病のような獲得免疫(T細胞やB細胞、自己抗体)の異常ではなく、マクロファージや好中球などの「自然免疫」を司る遺伝子(MEFVなど)の異常により、IL-1βなどの炎症性サイトカインが過剰に産生される疾患。
PAAND(Pyrin-associated autoinflammation with neutrophilic dermatosis)について
MEFV遺伝子の特定の変異(S242R変異など)により発症する比較的まれな病型。FMF(1〜3日の発熱)とは異なり、『数週間にわたる持続的な発熱』と、『重度のざ瘡(ニキビ)様の皮疹』、化膿性汗腺炎、関節炎を特徴とする好中球性皮膚症を伴う。
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TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
新生児低血糖は、生後早期の新生児において血糖値が異常に低下した状態。脳のエネルギー源が枯渇するため、放置すると不可逆的な中枢神経障害(発達遅滞や脳性麻痺)を残す。母体糖尿病やFGR、早産児がハイリスクとなる。
大動脈縮窄症(CoA)は、大動脈の一部(多くは動脈管索付近)が先天的に狭くなっている疾患である。狭窄部より上(腕・頭)は高血圧となり、下(下肢)は血流低下をきたす「上下肢の血圧差」が最大の特徴。Turner症候群に高率に合併する。
プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。