最終更新日: 2026年4月20日
キャットスクラッチ病は、Bartonella henselae(バルトネラ・ヘンセラ)を保有するネコにひっかかれたり噛まれたりした後に、局所の有痛性リンパ節腫脹と発熱をきたす人獣共通感染症である。
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受傷部位の赤色丘疹や水疱(受傷後数日〜10日程度で出現)
局所の有痛性リンパ節腫脹(受傷後1〜3週間で出現。腋窩、頸部、鼡径部など。化膿・自壊することもある)
発熱、全身倦怠感、頭痛
※稀な合併症:Parinaud眼腺症候群(結膜炎と耳前リンパ節腫脹)、脳症、骨髄炎
初期評価
ネコ(特に仔ネコ)との接触・受傷歴と、片側性の有痛性リンパ節腫脹から強く疑う。
検査
血液検査で炎症反応上昇。確定診断は、血清を用いたB. henselaeに対する『抗体価測定(蛍光抗体法:IFAなど)』、またはリンパ節生検組織からのPCR法による菌DNAの検出。病理組織では中心壊死を伴う肉芽腫を認める(Warthin-Starry染色で黒染する菌体を証明できることがある)。
治療方針
軽症例は数週間〜数ヶ月で自然軽快するため、解熱鎮痛薬などの対症療法と経過観察でよい。発熱が続く場合やリンパ節腫脹が著しい場合、免疫不全患者には、抗菌薬(『マクロライド系[アジスロマイシンなど]』、テトラサイクリン系、ニューキノロン系)を投与する。化膿したリンパ節に対しては穿刺吸引を行う(切開排膿は瘻孔を形成しやすいため避ける)。
病態
ネコノミを介してネコ間で感染しているグラム陰性桿菌(B. henselae)が、ネコによる掻傷や咬傷からヒトの皮内に侵入し、所属リンパ節で増殖して化膿性肉芽腫性炎を起こす。
試験での重要ポイント
「数週間前に子ネコにひっかかれた(飼い始めた)」という病歴が最大のキーワード。受傷後1〜3週間して、傷口に近い『所属リンパ節(腕を噛まれたら腋窩、足を噛まれたら鼡径部など)』が『ピンポン玉のように赤く腫れて痛む』のが特徴的である。予後は良好で自然軽快することが多い。
覚え方・コツ
「キャットスクラッチ病は文字通り『ネコにひっかかれた』病気!原因菌はバルトネラ・ヘンセラ。ひっかかれた側の脇の下や足の付け根のリンパ節がボッコリ腫れて痛くなる。マクロライド系の抗菌薬で良くなる!」
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肺動静脈瘻は、肺の動脈と静脈が毛細血管を介さずに直接短絡(ショートカット)する血管異常である。静脈血(未酸素化血)が直接動脈系に混ざるため低酸素血症(チアノーゼ)をきたし、また静脈系の血栓や細菌が脳へ素通りして奇異性脳塞栓や脳膿瘍を引き起こす。
野兎病は、野兎病菌(Francisella tularensis)を保有する野ウサギやマダニなどとの接触により感染する人獣共通感染症である。CBTや医師国家試験では、「野ウサギの解体」後の所属リンパ節腫脹と潰瘍のエピソードや、βラクタム系が無効でありストレプトマイシンなどが第一選択となる点が頻出の重要疾患である。
抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎は、筋力低下が乏しい(CADM)一方で、急速進行性間質性肺炎(RP-ILD)を高率に合併し、致死率が極めて高い特異な皮膚筋炎のサブタイプである。急速な呼吸不全とフェリチン著増が特徴的。
原発性マクログロブリン血症(WM)は、リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)の細胞がIgM型のM蛋白を過剰産生する低悪性度のB細胞性腫瘍である。IgMの巨大な分子量による血液のドロドロ状態(過粘稠度症候群)が特徴的な症状を引き起こす。